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「日本の労働生産性は先進国の中で最低?」

2022.6.17

   日本の労働生産性は先進国の中で最低であり、その状態が長く続いていると言われています。なぜ日本の労働生産性は高まらないのでしょうか?

労働生産性とは、「インプットした資源に対してどれだけのアウトプットが生まれたか」を表す指標です。インプットは投入した労働力、つまり業務に当たる従業員数や時間あたりの労働量を指し、アウトプットは売上や利益、付加価値といった労働によって生まれた成果を指します。

労働生産性を計算式で表すと『アウトプット(産出)/インプット(投入)=労働生産性』となり、インプットに対してアウトプットが大きくなればなるほど、労働生産性が高いということです。

日本の労働生産性はここ25年間、先進7ヵ国中最下位となっています。その理由は付加価値を生み出す力が弱いこと、一つの仕事に携わる社員数が多く、時間をかけすぎていることなどが挙げられます。

これはアメリカやドイツと比べると非常に顕著です。同じ金額を稼ぐために投入する労働者も労働時間も、日本はこの2ヵ国より多いそうです。

目まぐるしく変動する国際社会で労働生産性を落とさないためには、内需拡大による消費中心経済にシフトするか、付加価値の高い製造業にシフトすることが必要です。しかし、政策の失敗によりバブルが崩壊した日本はどちらにもシフトできず、国際社会での競争力を失ったと言えます。

労働生産性は、長時間労働や労働集約で向上するものではないです。生産性を高めるために解決すべき課題は数多くあります。

まずは自戒の念も含めて、業務を見直すことで無駄をなくし、効率化を推進するなど、できることから労働生産性向上のための取り組みを始めることが大切だと思います。